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Information in Japanese

 

日本のコミュニティからの申請書を日本語で御覧いただけます。
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また、日本のSC支援センター(日本セーフコミュニティ推進機構)のウェブサイトでも多くの情報を日本語で得ることができます。
こちらをクリックしてください。https://www.jisc-ascsc.jp/sc_japan.html

 

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国際セーフコミュニティ認証センター
アデレード&ストックホルム
2020年4月12日
セーフコミュニティ各位
新型コロナウィルス(Covid-19)パンデミックは、世界中のコミュニティに深刻な影響を与えています。国際セーフコミュニティ認証センター(ISCCC)理事会は、このパンデミックがSCに取組むコミュニティ及びそれらを支援しているSC支援センターに与える影響と不安、そして新型コロナウィルス対策への挑戦を深刻に受け止めています。また、私たちは多くのコミュニティと支援センターが、まずはこのパンデミックによる健康問題への対応に優先的に取組まざるを得ない状況にあることも認識しています。
この3か月間で、10万人以上が新型コロナウィルスに感染して亡くなったとされています。これは、言葉を絶する悲劇です。しかしながら、この同じ期間に、30万人以上が交通事故で、20万人が自殺で、12万5千人が殺人(しかも、このうちの5万人が家庭内暴力)で命を失っています。もちろん、現時点で、新型コロナウィルスによって命を失うことは大きな衝撃ですが、その一方で相変わらず(本来は必要のない)傷害による死亡とウェルビーイングの低下も起こっていることを心に留めておくことも大切です。
今回の新型コロナウィルスのパンデミックによってもたらされた生活様式の急激な変化はケガの発生状況にも影響を与えています。在宅勤務になり、これまで自宅外で行っていた活動を自宅で行い、いつもなら屋外で使うものを家の中で使うことなどによって屋内で時間を過ごす時間が長くなり、対人的、経済的ストレスが高くなっています。
このような時ですから、特に受傷動向を注視し、その変化に対応することが大切になります。そこで、世界SCネットワーク理事会では、以下について注意いただきたいと思います。
• 多くの国や地域で家族内暴力(女性や子どもに対して)が増えていることについて注意を呼び掛けています。 多くのコミュニティでは、すでにリスクにある女性や子供への支援強化や安全な避難場所を提供するなどの対策を講じています。国連事務局長のアントニオ・グテーレスは、4月6日に以下について強調しています。
「私たちは、ともに新型コロナウィルス(Covid-19)対策に取組んでいるように、戦闘地帯から家庭に至るまであらゆる場での暴力も予防できますし、また、しなくてはなりません。例えば、オンラインサービス及び市民組織への投資、司法制度による継続的な虐待者の起訴、薬局やスーパー等での緊急通報の仕組みの設置、必要不可欠なサービスとしてのシェルターの登録、そして、女性が加害者に知られることなく安全に支援を求められる方策の構築。女性の権利と自由は、強く・復元力のある社会にとって欠くことのできないものです。」
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• 深刻な精神面での苦痛や自殺の増加。コミュニティのなかには、弱者となる方への訪問を含むカウンセリングや支援サービスを始めているところもあります。
• 交通事故による深刻な受傷の増加。まちで車が減ると交通事故も減少すると想定していました。しかし、深刻な交通事故は減少しておらず、車が少ないことでかえって無謀な運転をするケースが増えているという証拠が集まってきています。なによりスピードは、事故の深刻さの目安になりますし、車の衝突による死者の割合が多くの国で増加しています。
• 住宅火災の増加。消毒用のアルコールの使用に関連するものも含めて増加しています。
• 家庭でのケガの増加(一般的に多いのは子どもと高齢者の転倒)。ゆえに、孤立した環境であり、迅速な介入が必要となる「家庭」でのケガにつながる行動がどのように変わっているかを注視し、分析していくことが特に重要になります。
私たちは、今回のパンデミックから下記について学ぶことができます。
• 健康、安全、ウェルビーイングを守ることは、経済的な負荷ではなく、コミュニティの持続可能性のために必要不可欠な戦略的な投資である。
• パンデミック対策がうまくいっている国及びコミュニティをみると、効果的なサーベインランスの仕組み、公衆衛生のインフラ、社会的協働の仕組みを有していることが確認されている。これらは、まさにSCの外傷予防と安全向上においてカギとなる要素である。
SCに取組んでいるコミュニティにおいては、市民の健康と安全、ウェルビーイングの向上に体系的に取組んでいることから、新型コロナウィルスのパンデミックとそれに伴い変化するケガの発生状況に対してどう対応したらよいのか、ということについては十分に準備ができています。
SC認証センターとしては、コミュニティに対して、いつもは「すぐに火が付いても、すぐに消える」つまり、「継続しない」ような意識の向上と行動変容のための取組みに頼りすぎないようにお伝えしています。しかしながら、新型コロナウィルスのパンデミックについては、迅速な対応が求められることから、そのようなプログラムも重要です。
認証センターは、認証審査員そして審査を受けるコミュニティの安全に関して責任があります。また、公衆衛生の最善の実践例を示す責任があります。そのため、認証センター理事会としては、最低6か月間つまり2020年11月1日までの間、すべてのSCの関係者が現地審査や認証式に出席することを延期することとしました。理事会では、10月に改めてこの延期期間を協議し、さらに延長するかどうかを確認することとします。
理事会では、今、多くのコミュニティが(認証や再認証に向けた)アクションを起こす時期であることは認識しています。現在、申請書を作成するための時間や資源が制約されているかもしれません。そのような状況を考慮し、2020年あるいは2021年に(再)認証する必要があるコミュニティについては、2021年か2022年にこのパンデミックが収束するまで(申請に係る手続きを)延期することを可能としました。
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そうであっても、諸事情から2020年あるいは2021年に認証審査を希望するコミュニティもあるとご推察します。そのような場合には、認証センターは、この期間であっても審査のプロセスを進めることができるよう下記の支援を行います。
1. 認証審査においては、一般的には書類審査に続いて現地審査が必要ですが。その代替案として、バーチャルでのオンライン審査ができるように体制を整えていきます。
2. 再認証に申請するコミュニティに対しては、
a. 2回(偶数回)目の認証に向けた審査は、書類審査のみで進めることも可能
b. 3回(奇数回)目の認証に向けた審査は、現地審査が必要となりますが、上述のオンラインの現地審査を実施することが可能
オンライン審査は、2時間程度審査員たちと画面を通してやり取りをすることになります。費用について現地審査を実施する際と変わりません。ただし、旅費や宿泊費など実際に発生しない費用について請求は発生しません。
さらに、オンライン審査を希望しない場合は、次の2つの選択肢があります。
• 現地審査が再開できる期間が来るまで申請手続きを延長
• 申請書を事前に提出しておき、現地審査については再開可能時期まで延期
2020年は、審査員は海外渡航があまりできない状況にありますが、私どもは今までと変わらずできる限り皆さまのご支援をしてまいります。もし、審査員資格者と取組みについてオンラインで相談を希望される場合は調整も可能です。メールでguldbrand.skjonberg@isccc.globalまでご連絡ください。
皆さまが継続して地域の安全とウェルビーイングのためにご尽力いただいておりますことについて、改めて感謝いたします。
以上
国際セーフコミュニティ認証センター 国際セーフコミュニティネットワーク
センター長 事務局長
デイル・ハンソン グールドブランド・フェベリ